いじめの背景には、必ずしも加害者の悪意や被害者の弱さがあるわけではありません。
ときには、「少し変わって見える」「みんなと違う」というだけで、無意識に排除される、あるいは加害者として誤解されてしまうこともあります。
このような場合に疑われるのが、強迫性障害という心の病です。
強迫性障害と強い正義感が組み合わさると、正義を貫こうとした人間が加害者にされ、同時に孤立という被害も受けるという、ねじれた構図が生まれる危険性も秘めています。
この記事では、強迫性障害といじめの関係性について、探偵目線で解説します。
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東京・町田市の法政大学多摩キャンパスの教室で、学生8人をハンマーで殴りケガをさせたとして傷害の罪に問われた韓国籍のユ・ジュヒョン被告(23)に対し、東京地裁立川支部は懲役3年、執行猶予4年の判決を言い渡しました。
今月13日の初公判で、ユ被告は「間違いないです」と起訴内容を認めたうえで、犯行の動機について「『臭い』『韓国に帰れ』と悪口を言われるいじめを受けていて、いじめをやめさせるには殴るしかないと思った」と話しました。
これに対し、検察側は「被害者がユ被告をいじめた事実はなく、教室にいた学生を無差別に狙った身勝手極まりない犯行だ」として懲役3年を求刑。
一方、弁護側は「強迫性障害などの影響で、いじめをやめさせるために間違った解決方法を選んでしまった」「必要なのは医療機関での治療だ」として執行猶予付きの判決を求めていました。
最終意見陳述でユ被告は「被害者には何の非もないです。申し訳ないと思っています」と述べ、謝罪していました。
引用:ライブドアニュース|【速報】法政大ハンマー殴打事件 傷害罪に問われた韓国籍の女(23)に懲役3年、執行猶予4年の有罪判決 東京地裁立川支部(2025年06月27日)
強迫性障害とは、頭から離れない不安やイメージ(強迫観念)と、それを打ち消すための行動(強迫行為)を繰り返す精神疾患です。
たとえば、
というように、曖昧なことや不正なことに対して、過敏なまでの拒否感を示すという特徴を持ちます。
本人は、それが無意味な行動であると認識しているにもかかわらず、不安に圧倒されて行動をやめることができません。
そのため、自尊心が低下しやすく、症状を隠そうとするがゆえに他者とのコミュニケーションにも支障をきたしやすい傾向にあります。
強迫性障害の子どもには悪意はなく、ただ「正しくしたい」「ルールを守りたい」という強い気持ちから行動しています。
上記のような言動は、本人からすれば当然の注意ですが、周囲には支配・強要・否定と受け取られてしまうことも多々あります。
強迫性障害の子どもは、柔軟性がなく謝罪しづらい傾向にあるため、クラスの中で孤立するケースが少なくありません。
また、「いじめを放っておけない」「自分は間違っていない」という強い思いが強迫性障害と結びつくと、暴力を正当化する論理へと転化してしまいます。
このように、強迫性障害を持つ人は加害者にも被害者にもなりやすいため、いじめが疑われる場合も安易に決めつけず、冷静に状況を把握することが大切です。
強迫性障害を持つ子どもは、相手の些細な言動に「いじめられた」と感じたり、あるいは無自覚で加害的な行動をしたりすることがあります。
このため、強迫性障害の子どもの周りでいじめが疑われる場合は、まずは冷静に事実の確認を行うことが大切です。
強迫性障害の子どもは、正しさにこだわるあまり、いじめを「している/されている」と感じる基準が一般とは異なる場合があります。
実際にいじめが存在するかどうかを調べるには、第三者による客観的な確認が必要であり、そのために探偵の調査が役立ちます。
探偵の調査によって、強迫性障害の子どもがいじめを受けていることがわかったら、以下のような対応が可能です。
また、強迫性障害の子どもに加害の意思がないものの周囲に誤解されているような場合は、探偵が収集した情報をもとに強迫性障害の特性を伝えたり、サポートを依頼したりすることで、子ども本人がよりよい学校生活を送るための助けとなります。
いじめの多くは、暴言・無視・仲間外れなど形に残りにくい手法で行われ、学校や教育委員会に訴えても「証拠がないので対応できない」と言われてしまうケースが少なくありません。
そこで、探偵に依頼すると、以下のような客観的な証拠を集めることができます。
探偵の報告書は、第三者による客観的な記録として公的手続きでも通用することが多いため、保護者だけでは動かせなかった状況を打開できる可能性があります。
このように、見えないいじめを“見える化”できるのは、探偵を利用する大きなメリットです。
いじめの証拠を自分で集めようとすると、子ども本人に録音や撮影を依頼することになり、さらなるプレッシャーを与えてしまう恐れがあります。
探偵を利用すれば、子ども本人が動く必要がなく、必要以上のストレスを与える心配がありません。
探偵が速やかに証拠を集めるため、子どもは安心して普段通りに過ごすことができます。
また、強迫性障害の子どもは、周囲から誤解されやすく、いじめの渦中にあっても誰かを頼れないことが多々あります。
強迫性障害の子どもにとって、探偵の存在そのものが「自分を見てくれている人がいる」という安心感につながり、症状の特徴である強い不安を和らげることもできるでしょう。
強迫性障害といじめは一方的な関係だけでなく、相互に影響し合う可能性もあります。
いじめは強迫性障害を発症、悪化させる場合があり、逆に強迫性障害の症状が原因でいじめの標的となることも。
今回の事件のように、被害者をハンマーで殴打したことは許されることではありませんが、何が彼女をそこまで追い詰め、駆りたてたのかということを追求する必要があるでしょう。
探偵であれば、起こってしまった事件の奥に潜む、真実を解き明かすことができます。
本当にいじめは行われていたのか、彼女を駆りたてたものは何だったのか、などというところまで原因究明を行います。
身近にそういった、不透明ないさかいがあった場合は、探偵に依頼するということも視野に入れてみてください。
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監修者・執筆者 / 山内
1977年生まれ。趣味は筋トレで現在でも現場に出るほど負けん気が強いタイプ。 得意なジャンルは、嫌がらせやストーカーの撃退や対人トラブル。 監修者・執筆者一覧へ
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