2025年3月、ドラッグストア店内のトイレに設置されたハンドソープに自らの尿を混入させた男が逮捕されました。
男はイタズラ目的で尿を混入させたと証言していますが、このような行為は明確な嫌がらせ行為だと言えるでしょう。
特に店舗といった不特定多数の人間が出入りする場所は、嫌がらせ目的の人間であっても容易に立ち入りができてしまうので、嫌がらせを仕掛けられてしまうでしょう。
また、職場や学校といった場所でも内部の人間による嫌がらせ行為が起きる可能性があり、巧妙な仕掛けをされてしまうと犯人の特定も難しくなってしまいます。
このような多数の容疑者が疑われる場所ではどのような嫌がらせ行為が起きる可能性があって、どのような対策が求められるのでしょうか。
この記事では、店舗や職場といった多くの人が利用する場所での嫌がらせ行為について、探偵目線で解説します。
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館岡容疑者は2024年11月、町内のドラッグストアの多目的トイレに設置されたハンドソープに自分の尿を混入させ、店の業務を妨害した疑いがもたれています。
館岡容疑者は「自分の尿を入れました」「イタズラ目的で人を困らせようと思った」などと容疑を認めているということです。
店では過去にも同様の被害があり、警察は余罪があるとみて調べています。
引用元:店のハンドソープに”自分のオシッコ”を混入…59歳の無職男を逮捕「イタズラ目的で人を困らせようと思った」ドラッグストアの業務を尿で妨害した疑い_過去にも同様の被害があり余罪を捜査
不特定多数の人が訪れる店舗や施設であったり、人が絞られているものの多くの人が出入りする職場や学校といった環境は、嫌がらせ行為が起きやすい場所でもあります。
一体どのような行為が起きるのか、解説していきます。
備え付けの備品をわざと破損したり、汚したりする行為は嫌がらせ行為の代表例です。
特にトイレ内部はプライバシーの問題で監視カメラが設置できないため、例え便器を破損されたとしても決定的な瞬間を記録することはできず、犯人をすぐに特定できるわけでもありません。
また、今回の事件のように備え付けの洗剤を別のものにすり替えられる行為もれっきとした嫌がらせで、尿といった不潔なものであったり、何か有害な成分が含まれるものに変えられてもすぐには気づけません。
他にも、一時期流行した飲食店の座席に備え付けの調味料に対するイタズラ行為は、飲食業界全体の信頼に関わるほどの社会的影響を与えました。
もしこのような嫌がらせ行為を即時発見したり、未然に防ごうと思っても店舗・施設全体を定期的に見回る多大な人的リソースが必要になるでしょう。
特に店舗が受ける可能性が高いのが、客からのクレームです。
クレームは顧客が行なえる不平不満を表明するための正当な手段なので、店舗側の落ち度が明確な場合であればすぐに解決に向けた手筈を整えるべきです。
しかし、中には難癖とも言えるような内容で店舗側の落ち度も感じられないようなクレームが入ることもあります。
最近ではSNSや口コミサイトで店舗や施設に対する意見を表明することが簡単になっており、例え事実に反する内容を書き込まれても誤解を解くまでに時間がかかってしまいます。
また、直接クレームを伝えてくる客であればその対応に人的リソースを割くだけでなく、担当者の精神的ストレスもかかることになります。
店舗・施設に対してや、従業員個人に対しての嫌がらせと取れる内容の張り紙が張り出される場合もあります。
例えば「この店を利用してから体調が悪くなった」「店長の〇〇は不倫をしている」といったような内容です。
こうした行為は明確な名誉毀損行為ではありますが、指紋がつかないように工夫されていたり印刷された文字で書かれている場合は犯人の特定は一気に難しくなるでしょう。
また、こうした張り紙が店舗や施設の入口や外壁といった外部からもわかる形で張り出されていた場合、書かれている内容がいたずらに広まってしまうことになります。
他にもこうした張り紙が職場や学校内で行なわれた場合、人間関係の不和ももたらす要因となるでしょう。
店舗や施設、学校や職場といった場所で起こる嫌がらせ行為を対策するには、どのような手法を取るのが良いのでしょうか。
嫌がらせ行為を遠ざけるためにできることや、もし組織内だけで対処が難しい場合の対策方法も紹介していきますので参考にしてください。
防犯カメラが設置できる場所であれば、積極的に設置することで嫌がらせ行為の決定的瞬間を捉えることができます。
店舗や施設の建物外ももちろんですが、内部にも設置することで不審な動きをしている人物を特定できるでしょう。
また、職場や学校内部であっても防犯カメラを設置できれば、内部で起こる嫌がらせ行為を記録できます。
しかし、その場合は勤務する従業員から「自分たちを監視しているのか」「信頼されていないと感じる」といった不平不満が起こる可能性もあるかもしれません。
最近は撮影していることが気付かれないほど小さいサイズの防犯カメラも販売されているため、決定的瞬間を記録することを重視するなら導入を検討してみましょう。
ですが、監視カメラがあること自体が抑止力となる側面もあり、カメラに気付いた人が嫌がらせ行為を寸前で止める可能性もあるため、一概にどちらが良いとは言い切れません。
特に密かに行なわれる嫌がらせ行為だと、従業員や警備員の目を盗んで実行されることがあるため、その瞬間を押さえるためには実行犯に気付かれずに目を光らせる必要があります。
しかし、従業員や警備員はその姿を知られやすいため、密かに行動を追いかけることに向いていません。
そんな時は、調査のプロである探偵に依頼することで防犯カメラの目が届かない場所であっても監視の目を光らせることが可能です。
もし不審な人物の目星がついていれば、探偵がその人物を追跡して行動を記録しつつ、嫌がらせ行為の決定的な瞬間を押さえたり未然に防止することができます。
嫌がらせ行為の瞬間を押さえることができれば対処のスピードは迅速なものになり、今後増えるかもしれない被害を阻止することが可能です。
嫌がらせ被害で最も重要なことは証拠収集です。
証拠がないと警察も思うように動いてくれません。
報道によると、犯行が行われたのは昨年のことだったようですが、逮捕されたのは今年の3月で、時間がかかっています。
監修者・執筆者 / 山内
1977年生まれ。趣味は筋トレで現在でも現場に出るほど負けん気が強いタイプ。得意なジャンルは、嫌がらせやストーカーの撃退や対人トラブル。監修者・執筆者一覧へ
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