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公開日: 2025/11/03
探偵コラム
 公開日: 2025/11/03

スマホ1台で可能になる|GPSストーカー・嫌がらせの実態と対策

この記事の読了目安時間は約 2 分です。

スマホ1台で可能になる|GPSストーカー・嫌がらせの実態と対策

2024年、熊本市で発生したストーカー事件は、探偵業界に従事する者にとっても衝撃的な内容でした。

37歳の男が知人女性の車にGPS機能付きスマートフォンを設置し、約3ヶ月にわたって位置情報を追跡していた事件です。

しかし、この事件で最も注目すべき点は、容疑者の自宅から押収されたスマートフォン21台、タブレット端末3台、ノートパソコン1台という機器の数です。

これは単なる個人的な執着を超えた、計画的な監視体制を示唆しています。

この記事では、GPSを使用した嫌がらせに精通した探偵が予防策について解説します。

知人の車にスマホを取り付け、自称派遣社員の男が逮捕

怪しい男がスマホを取り付ける

ストーカー規制法違反の疑いで逮捕されたのは、熊本市東区八反田に住む自称・派遣社員の木村公俊容疑者(37)。

警察によると、木村容疑者は2025年6月ごろから9月ごろまで、20代の知人女性の車にGPS機能が付いたスマートフォンを取り付け、女性の位置情報を取得するストーカー行為をした疑いが持たれている。

調べに対し、木村容疑者は容疑を認め、「女性のことが好きで、知りたい気持ちを抑えきれなかった」と供述しているという。

警察は、木村容疑者の自宅からストーカー行為に使用されたとみられるスマートフォン21台やタブレット端末3台、ノートパソコン1台などを押収した。

木村容疑者は位置情報が分かるアプリを入れたスマートフォンを女性の車に設置し、居場所を把握していたとみられていて、警察は余罪があるとみて、押収した機器を解析するなど調べている。

引用元:FNNプライムオンライン|「知りたい気持ちを抑えきれなかった」位置情報を取得したストーカー行為の疑いで男(37)を逮捕 自宅からスマホ21台なども押収【熊本発】(10月20日)

悪意があればスマホ用途は無限

家の位置を特定される

この事件では「女性のことが好きで知りたい気持ちを抑えきれなかった」という恋愛感情が動機とされています。

悪意を持てば、この手法はあらゆる嫌がらせ行為に応用可能です。

探偵事務所に寄せられる相談の中で、実際に確認されている悪用の例には、以下のようなケースがあります。

1. 待ち伏せ型の嫌がらせ
  • 被害者の行動パターンを把握し、特定の場所で「偶然を装った」遭遇を繰り返す
  • 帰宅時間を狙って自宅付近で待ち伏せる
  • よく訪れる店舗やジムなどで威圧的な態度を取る

 

2. プライバシー侵害による心理的圧迫
  • 「今日は○○に行ったね」とSNSや電話で行動を仄めかす
  • 被害者が訪れた場所の写真を送りつける
  • 誰にも話していない予定を知っているかのような発言をする

なぜスマホによる追跡は発見されにくいのか

スマホで位置情報を取得

以前はGPS発信機といえば、専門業者から購入する必要のある特殊な機器でした。

しかし、現在、中古のスマートフォンが数千円で入手可能であり、誰でも簡単に利用できます。

今回の事件で使用された手法の特徴
  • モバイルバッテリーと接続することで長期間の稼働が可能
  • 黒いテープでぐるぐる巻きにして車体とスペアタイヤの隙間に隠蔽
  • 位置情報共有アプリを使用し、リアルタイムで追跡
  • 通信機能があるため、屋内でも正確な位置を把握

21台という数が意味すること

容疑者が所持していた21台のスマートフォンは、以下の可能性を示唆しています。

  • 複数の被害者が存在する可能性 – 今回発見された女性以外にも監視対象がいた
  • ローテーション運用 – バッテリー切れや故障に備えた予備機の確保
  • 複数箇所への設置 – 1人の被害者に対して車両、自宅周辺など複数箇所を監視
  • 過去の犯行 – 長期間にわたって同様の行為を繰り返していた証拠

警察が「余罪があるとみて調査している」と発表していることからも、この事件の深刻さが伺えます。

探偵事務所が教える“異変”に気づくためのチェックポイント

チェックポイント

ここでは、GPSによる嫌がらせの異変に気づくチェックポイントを状況別に分けて解説します。

チェックポイントに複数当てはまる場合は位置情報を監視されている可能性があります。

探偵など調査機関への相談を検討しましょう。

日常生活の異変
  • 特定の人物と「偶然」会う頻度が不自然に高い
  • 誰にも話していない予定を知られている
  • 外出先で知人以外からの視線を感じることが増えた
  • SNSに投稿していないのに行動を把握されている

 

スマートフォンの異常
  • スマホのバッテリー消費が異常に早い
  • 見覚えのないアプリがインストールされている
  • 位置情報サービスが勝手にオンになっている

車両へのGPS機器設置を確認する方法

今回の事件では、被害者自身が車両からスマートフォンを発見しました。

嫌がらせの場合も同様に、車両にスマートフォンなどGPS機器を取り付けることも考えられます。

下記の箇所を解説しましょう。

確認すべき箇所
  • スペアタイヤと車体の隙間(今回の事件での設置場所)
  • バンパーの裏側
  • ホイールハウス内部
  • ダッシュボードの下
  • 座席の下や隙間
  • トランク内部の隅

ストーカー規制法の適用

ガベル

今回の事件ではストーカー規制法違反で逮捕されましたが、この法律が適用されるのは「恋愛感情やそれが満たされなかったことへの怨恨」が動機の場合です。

GPS追跡による監視すべてが、現行法で十分にカバーされているわけではありません。

法律の適用範囲
  • 恋愛感情に基づくストーカー行為 → ストーカー規制法
  • ビジネス目的の監視 → 不正競争防止法、プライバシー権侵害
  • 犯罪目的の追跡 → 住居侵入罪、窃盗罪の予備行為

GPS追跡の法的グレーゾーン

GPS設置には、以下のような目的が考えられます。

  • 配偶者の車に設置するケース(民事上の問題)
  • 探偵の調査との境界線
  • 親が子供の安全確認のために使用するケース

このような背景から、悪意を持った追跡との区別が難しいという課題があります。

ビジネス目的の監視、元配偶者による追跡、親が成人した子供を監視するケースなど、動機によっては法的グレーゾーンに入ってしまうことがあります。

テクノロジーの進化は、常に法整備より先を行きます。

スマートフォンが誰でも使える追跡装置になりうるという現実に、社会の認識と法制度が追いついていないのが現状です。

GPSの脅威に備えるために

スマホをGPS機器として使用

今回の熊本でのストーカー事件は、恋愛感情が動機でしたが、GPSによる追跡は悪意さえあれば、あらゆる嫌がらせ・犯罪に転用可能です。

スマホ1台で、誰かの生活を24時間監視できてしまうこの現実を、私たちは認識しなければなりません。

私たち探偵事務所には、日々「誰かに監視されている気がする」「行動を把握されている」といった相談が寄せられます。

多くの場合、被害者は「気のせいかもしれない」と長期間悩んでいます。

少しでも違和感を感じたら、専門家に相談してください。

21台のスマートフォンという数字が示すように、この種の犯罪は計画的で執拗です。

一人で抱え込まず、専門家の力を借りることが、あなたの安全と安心を取り戻します。

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    監修者・執筆者 / 山内

    1977年生まれ。趣味は筋トレで現在でも現場に出るほど負けん気が強いタイプ。 得意なジャンルは、嫌がらせやストーカーの撃退や対人トラブル。 監修者・執筆者一覧へ

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