
2025年、日本企業へのランサムウェア攻撃が深刻化しています。
アサヒグループホールディングスやアスクルなど、大手企業が相次いでサイバー攻撃の被害に遭い、システム復旧に長期間を要する事態となっています。
世界的に見ても、ランサムウェア攻撃は2025年1~3月期に前年同期比126%増の2,289件を記録し、過去最多を更新しました。
データ窃取の総量も238TBに達するなど、被害規模は拡大の一途をたどっています。
そして、この攻撃増加の背景には「AI技術」の存在があります。
この記事では、AIを使ったバイブハッキングの概要と、嫌がらせへどのように悪用されるのかを解説します。
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ランサムウェアによるサイバー攻撃は、世界的に見ても増加傾向にある。イスラエルのサイバーセキュリティ企業であるCheck Point Software Technologiesの発表によると2025年1~3月は、世界のランサムウェア攻撃は前年同期比で126%増え、四半期で過去最多(2289件)を記録。また、セキュリティサービスを提供する米Zscalerは、10の主要なランサムウェアグループによるデータ窃取の総量が24年から92%増え、238TBに達したと報告している。
こうしたランサムウェア攻撃増加の一因となっているのが、進化を続けるAIの存在だ。米マサチューセッツ工科大学のビジネススクール「MIT Sloan School of Management」と、サイバーセキュリティ企業の米Safe Securityは、23~24年にかけて発生した2811件のランサムウェア事案のうち、約81%が「AIを活用した脅威アクター」によるものと発表している。
いまやサイバー攻撃においても、AIが必需品となっているわけだ。そんなAIが支援するハッキング行為は「バイブハッキング」と呼ばれるようになっている。
引用元:ITmediaAI+|ランサムウェア攻撃増加の一因? AIを使った「バイブハッキング」とは何か、その手法を紹介
(2025年11月5日)

米Anthropic社が2024年8月に発表した脅威インテリジェンスレポートで注目されたのが「バイブハッキング」(vibe hacking)という新しいサイバー攻撃手法です。
「バイブ」とは音楽業界のスラングで「雰囲気」や「ノリ」を意味する言葉です。
開発分野では既に、AIに自然言語で「こういうものを作りたい」と指示してコードを生成させる「バイブコーディング」という手法が存在していました。
この手法は、開発者が全てのソースコードを書くのではなく、意図をAIに伝えることで、AI側がコード生成や改良を行うというものです。
バイブハッキングは、この概念をサイバー攻撃に応用したものです。
ハッカーが全ての攻撃を自ら実行するのではなく、AIに指示を出して攻撃を支援させる手法を指します。
マサチューセッツ工科大学とSafe Security社の調査によると、2023~2024年に発生した2,800件のランサムウェア事案のうち、約81%がAIを活用した脅威アクターによるものでした。
サイバー攻撃においても、AIは必需品となっていると言えるでしょう。

私たち嫌がらせ対策を専門とする探偵事務所の視点から見ると、このバイブハッキング技術は個人や中小企業への嫌がらせ行為に悪用される重大なリスクをはらんでいます。
従来、サイバー攻撃には高度なプログラミングスキルが必要でした。
しかし、バイブハッキングでは、専門知識がなくてもAIに指示するだけで攻撃が可能になります。
元交際相手への復讐としてSNSアカウントを乗っ取る、競合他社への営業妨害としてウェブサイトを攻撃する、個人的な恨みから標的のメールアカウントに不正アクセスするといった行為が、技術的な知識のない者でも実行できてしまうのです。
これまで当事務所が扱ってきた嫌がらせ事案の多くは、物理的な行為や電話、手紙といったアナログな手段によるものでした。
しかしバイブハッキングの登場により、デジタル空間での嫌がらせが誰にでも可能になるという、危険な状況が生まれつつあります。
AIを活用することで、ストーカー行為がより巧妙化・執拗化する危険性があります。
AIに指示して標的のスマートフォンやSNSから位置情報を収集し、収集したデータをAIで分析して被害者の行動パターンを予測します。
さらにAIで被害者の文章スタイルを学習し、なりすましメッセージを作成。
ディープフェイク技術と組み合わせれば、顔写真を悪用した名誉毀損も容易になります。
従来のストーカー行為は、加害者が物理的に被害者を追跡したり、直接接触を試みたりするものでした。
しかし、AIを使えば、遠隔地から24時間体制で監視し、被害者の生活の隅々まで把握することが可能になります。
被害者が引っ越しをしても、オンライン上での痕跡から新しい居場所を突き止められる可能性もあるのです。
中小企業は大企業と比べてセキュリティ対策が手薄なことが多く、格好の標的となります。
顧客情報や機密データを盗んで公開すると脅迫する、注文システムやウェブサイトを停止させて営業を妨害する、窃取した情報を悪意を持って公開して企業イメージを損なうといった行為が、AIの支援により簡単に実行できてしまいます。
今後はこうした行為がAIの力で更に容易になり、技術的な知識のない者でも実行できるようになる恐れがあります。
AIは攻撃の痕跡を消す作業も支援できます。
アクセスログの改ざん、IPアドレスの偽装、デジタル指紋の消去といった作業をAIに指示することで、犯人の特定や証拠収集が困難になります。
この技術は、被害者が法的措置を取る上で大きな障害となります。
探偵事務所として最も懸念しているのは、この証拠隠滅の巧妙化により、被害者が泣き寝入りせざるを得ない状況が増えることです。
デジタル証拠は物理的な証拠と異なり、完全に削除されてしまえば復元が困難な場合もあります。

嫌がらせやサイバー攻撃は、被害が拡大する前に発見することが重要です。
当事務所では以下のサービスを提供しています。
デジタルフォレンジック調査とは、不正アクセスの痕跡を調査したり、削除されたデータを復元することができる技術です。
不正アクセスの痕跡調査では、システムログやネットワーク通信記録を詳細に分析し、侵入経路や攻撃手法を特定します。
削除されたデータの復元技術により、加害者が消去しようとした証拠を回収することも可能です。
デジタルフォレンジック調査を使用し、削除された証拠などを収集します。
ストーカーや嫌がらせの調査では、SNSやオンラインでの監視・つきまとい行為の証拠を収集します。
デジタル空間での行為は証拠が残りやすい反面、適切な方法で収集・保全しなければ法的な証拠として認められない場合もあります。
当事務所では法的に有効な形で証拠を収集し、加害者特定につなげるサポートを行っています。
セキュリティコンサルティングでは、セキュリティ診断を実施し、ぜい弱性の洗い出しと対策を提案します。
多くの被害は、基本的なセキュリティ対策が不十分なために発生しています。
パスワード管理、二段階認証の設定、不審なメールへの対応方法など、従業員向けのセキュリティ教育を実施します。
セキュリティコンサルティング、サイバー攻撃に対する重要なセキュリティ対策です。

知らないログイン履歴や不審なアクセスに気づいた場合、それは既に攻撃を受けている兆候かもしれません。
SNSアカウントの乗っ取り、身に覚えのない投稿やメッセージ、個人情報の流出や拡散、執拗なオンライン上での嫌がらせなど、少しでも異常を感じたら、すぐに専門家にご相談ください。
被害が拡大してからでは、対応が困難になり、精神的なダメージも大きくなります。
早期発見・早期対応が、被害を最小限に抑える最も有効な方法です。

バイブハッキングという技術は、残念ながら悪意ある者にとっても強力な武器となります。
誰でも簡単に高度なサイバー攻撃ができる時代が到来しつつあるのです。
個人や企業を問わず、デジタル上での自己防衛意識を高め、適切なセキュリティ対策を講じることが不可欠です。
パスワードの使い回しを避ける、定期的な変更を行う、不審なリンクをクリックしない、個人情報の公開範囲を制限するといった基本的なことが、効果的な対策となります。
そして、万が一被害に遭った場合は、一人で抱え込まず、証拠が失われる前に行動することが重要です。
私たちファミリー調査事務所は、デジタル時代の嫌がらせやストーカー行為に対し、法的に有効な証拠収集と加害者特定のサポートを提供しています。
技術の進化に対応した調査と、豊富な経験を持つ専門スタッフが、あなたの安全と権利を守るためにサポートいたします。
一人で悩まず、まずはご相談ください。
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監修者・執筆者 / 山内
1977年生まれ。趣味は筋トレで現在でも現場に出るほど負けん気が強いタイプ。 得意なジャンルは、嫌がらせやストーカーの撃退や対人トラブル。 監修者・執筆者一覧へ
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