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公開日: 2024/02/21 最終更新日: 2024/04/17
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 公開日: 2024/02/21 最終更新日: 2024/04/17

子どものいじめと非行について|SNSを使う手口を解説

非行とは「道徳から外れた行為」の意味ですが、主に未成年の素行不良や犯罪関与に関して使われます。

この非行にはいじめ行為も含まれており、最近では大人が介入したいじめをする児童・生徒も多いと考えられます。

文部科学省が主催した児童へのアンケートで、特にSNSでの誹謗中傷や嫌がらせにあった報告数は小中高生でそれぞれ高い数字になっています。

自分の子供を非行やいじめから守るためには、何をすればいいのでしょうか。

この記事では、子どものいじめや非行の手口やその対策方法をご紹介します。

丸メガネに髭を生やしたハット姿の探偵

執筆者:藤井2024年2月21日更新

ストーカー・嫌がらせ調査歴5年。オンラインに関する嫌がらせ対策を専門とする。電子端末のデータを解析する「フォレンジック調査」では社内で右に出るものはいないと言われるために日々奔走中。

⇒ 監修者ページ

目次|いじめを対策するために

いじめとは

いじめファイル許さない

いじめの定義

いじめ研究はノルウェーのベルゲン大学でダン・オルヴェウズ教授が第一人者(※)です。

オルヴェウズ教授は、いじめを下記のように定義しています。

オルヴェウズ教授のいじめの定義

いじめとは,(a)攻撃的行動あるいは故意に危害を加えることであり,(b) ある期間繰り返し行われ,(c)力関係がアンバランスな人間関係のなかで起こる。」

引用:31 いじめの理解と対応(日本学校教育相談学会)

加害行為となる行為は「脅し、侮辱、強要、悪口」など口頭によるものもあれば、「殴る、押す、蹴る、つねる、監禁する」など暴力を使うものもあります。

さらに、しかめっ面をしてみせたり、卑猥なジェスチャーをしたり、意図的に誰かグループから締め出したり、友だちとの仲を割くなど、「言葉の暴力を使わないものもある」とあります。

このような「言葉や暴力を使わないもの」も、近年ではいじめの定義に含まれているのです。

日本のいじめの定義

文部科学省はいじめの定義を1986年に定めましたが、時代の移り変わりに伴い、現在は2013年に定めた新しい定義を適用しています。

文部科学省のいじめの定義

「いじめ」とは、「児童生徒に対して、当該児童生徒が在籍する学校に在籍している等当該児童生徒と一定の人的関係のある他の児童生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものも含む。)であって、当該行為の対象となった児童生徒が心身の苦痛を感じているもの。」とする。

引用:いじめの定義の変遷(文部科学省)

つまり、いじめが起こる場所は学校の内外を問わず、一定の人間関係のある者から心理的・物理的な攻撃があり精神的苦痛を感じている場合はいじめに当たると解釈。

いじめに当たるか否かの判断は表面的・形式的に行なうことなく、いじめられたと感じる児童生徒の立場に立って行なうものとする、と広範囲に再定義しています。

いじめの実態

いじめをなくす運動をしている「特定非営利活動法人オレンジハートリボン運動」の調査によると、令和2年度のいじめ実態の集計ではいじめの認知件数は517,163件で、これは学校1校あたり14.1件相当のようです。

ですがこの数字はあくまでもいじめの認知件数で、周囲や学校相談員などにいじめの相談をしていない場合は数に含まれていないため、実際はもっと多くのいじめが起きている可能性があります。

現代のいじめの特徴はSNSを利用するもので、「他人が勝手にいじめの対象とした」特定の児童のアカウントを作成し、誹謗中傷したりグループラインから特定の児童を仲間外れにするなど、新しい形のいじめが問題になっています。

※ダン・オルヴェウスについて
ダン・オルヴェウス氏は、ノルウェー・ベルゲン大学健康促進センターの心理学教授で、長年にわたりいじめと教育の分野で研究を重ね、いじめの防止策について理論を提唱しました。
著書:「オルヴェウス・いじめ防止プログラム 学校と教師の道しるべ」(現代人文社)

非行とは

非行の定義

非行の定義は、未成年者による下記の犯行などを一般的に指します。

  • 恐喝
  • 暴行
  • 万引き
  • カツアゲ
  • 飲酒・喫煙
  • 薬物・シンナー

など

一昔前では暴走族やヤンキーも非行の代表とされていました。

このような非行に走る未成年者の理由は、今のところ「機能不全家庭」が原因ではないかと考えられています。

機能不全家庭とは親からの愛情の賜物である子育てや団らん、地域との関わりなどが充分でなかった影響が児童の性格形成に何らかの偏りが生じるというものです。

非行の実態

警察庁が取りまとめた令和3年度の非行の実態調査によると3人以上の少年の集まりを非行集団と呼びます。

少年犯罪の共犯率は成人の2倍以上も多く、犯行の内容は、特殊詐欺や大麻の乱用など暴力団やその構成員とのかかわりにより行なっているようです。

警察の調査では非行少年たちは集会場所だけではなくLINE、Facebook、TwitterなどのSNS等でも連絡を取るため、サイバーパトロールをする必要が出てきています。

スマートフォンを利用した犯罪は、今後さらに大きな注目を浴びることになるでしょう。

いじめに使われやすいツール

SNS(LINE・Instagram・Twitterなど)

SNSの急速な普及に伴い、SNS上でのいじめに警察も対応しきれていない実態があります。

例えばTwitterのPeing質問箱で匿名で本人に質問をしたり、LINEのプロフィール画面の文章入力でさりげなく本人を特定する悪口が書いてあったり、FacebookやInstagramでのストーリー機能を利用して24時間後に消されるように悪口を書いたり色々な方法があります。

重要なのは、中高生がTwitterとLINEおよびInstagramを同時進行で使い分けていることです。

一般的な友だちとのコミュニケーションツールとして利用されているので、一見当たり障りがないツールに見えます。

ツールがいじめに利用されると、いじめの対象になった児童はグループに入れなかったり悪口を陰で叩かれることも発生します。

テレグラムの利用

組織的な強盗「闇バイト」の実行犯は、「テレグラム」を使用して犯行に伴うやり取りを行なうそうです。

「テレグラム」とは2013年にロシアで開発されたアプリで、メッセージのやり取りが一定期間で自動的に消える機能を持ちます。

この自動で消える機能を悪用して闇バイトの隠ぺいを計画的に意図していたようで、警察当局は警戒を強めているようです。

成人よりも罪がまだ軽いという理由で、犯人側が積極的に未成年をこのような闇バイトに引き入れる事例が急増しています。

SNSを使ったいじめの特徴

相手を特定しづらい

SNSの非行問題の特徴としては、相手を特定しづらいことが挙げられます。

サーバー名などで相手を特定することは可能ですが、実際にそこまでいくのは一般の人ではなかなかむずかしいでしょう。

学生であるならなおさらID特定は困難になります。

10代から人気のアプリで「質問箱」があります。

匿名で質問できることを悪用し、アプリを持っているターゲットの児童に、直接的な悪口や、「性格悪そう」「嘘をついた」などの質問をして、それを見たほかのだれかがターゲットに悪い印象を持つように仕向けることができます。

誰の投稿か不明であるため、被害者児童にとっては犯人もわからず、一方的に風評被害を受けてしまいます。

気づかない場所で進行

SNS問題のもうひとつは、被害者児童が気づかないようにネット上で進行することです。

本人に気づかせないで第三者から指摘を受けることで、本人が精神的ショックを受けるように仕組まれています。

なりすましアカウントを作られてしまう

Twitterなどで正体不明の誰かがターゲットの児童になりすまし、偽のアカウントを作成されてしまうことがあります。

被害者本人が作ったわけではないのに自分のアカウントということになっており、名前も中傷を匂わせるような名前で登録されることも。

なりすましアカウントの投稿には、誰かの悪口や嘘といった内容が書かれていることが多く、あたかも「本人の発言」であるかのようになってしまいます。

基本的にひとりのターゲットの児童に複数の加害者がいます。

証拠を残さない

SNSの非行問題には、いじめの証拠が残らないという特徴もあります。

コミュニケーションツール用のアプリの中には、24時間で消えるストーリーという機能があり、そのなかに悪口を紛れ込ませても一定時間がきたら文章は消えていくのです。

一定時間が過ぎれば、いじめの証拠が消えてしまうので、秘密文章を書くために悪用されることも。

また、データが削除されると、元のデータがないので証明ができなくなります

警察の捜査によってスマートフォンから消された画像の復元などはできますが、現代の警察事情では残念ながら事が起きてから捜査に取り掛かる仕組みです。

つまり危険な状態にあう瞬間の現行犯逮捕でないと、犯人を逮捕することができません

証拠隠滅は集団ぐるみで行なわれている?

非行少年が自分で考えて犯行を行なうだけでなく、犯行を促す大人が加害児童の背後にいる疑いを考える必要があるかもしれません。

いじめ事件の前例を分析すると、さまざまなSNSによる非行は最低3人以上の加害児童との繋がりを被害児童がもっていることが非常に多いです。

ひとりで非行のすべてを行なうというのはあまり例がありません。

いじめの事件が発生しても、加害児童だけでなく加害児童の家族も被害児童へ謝罪することはほとんどなく、むしろ攻撃的に応戦してきます。

さらに、学校側も自分たちの保身のために事実を隠蔽しようとします。

したがって、SNSの特性を理解した大人が何をすれば証拠が残らないのか児童に指示をするという「計画的な犯行」の可能性があるかもしれません。

裁判や調査でも認められる調査報告書

いじめや非行を防ぐには

いじめ防止策

たとえば、日本において各区市町村の教育委員会ではいじめや自殺防止対策としてスクールカウンセラーを全中学校に配置し、児童やその父兄、教員が個別に人間関係を相談できる方針を取っています。

小中学校では学校相談員も毎日いるような環境で、気軽に児童が悩みなどがある時に相談できる部屋というのを設置しています。

海外では「ダン・オルヴェウズいじめ防止プログラム」などが校内に宣言文書としてあり、児童が他の子がいじめに遭っているのを見た場合、あるいは自分がいじめに遭った場合に家族や教員に話すことをプログラムとして掲げています。

いじめがあった場合の対策を徹底しており、いじめを開示していこうという姿勢は「いじめの深刻化」を軽減する狙いがあります。

いじめ防止策は効果があるのか

学校側は、学校の社会的評価が下がることを恐れて、児童がいじめに遭遇したことを隠ぺいしようとする傾向にあります。

学校の隠ぺいが事実だとすると、いじめに遭遇した児童やその家族は加害児童とその家族だけではなく、学校も相手にする必要が生まれハードルが高くなるでしょう。

学校内に配属されているスクールカウンセラーや学校相談員は、実際には教員から自分たちと同格と見られることはあまりなく、いくらスクールカウンセラーや学校相談員が生徒の味方になろうとしても、教員や校長及び教頭などの圧力から、被害者児童を助ける行動がとれない場合もあるそうです。

とても残念なことですが、学校側がいじめの問題を公にせず穏便に片付けようとすることがあるのは事実です。

非行防止策

警察は、都道府県の警察内に少年非行センターや少年補導職員を通して児童相談所や各種機関と連携をとっています。

少年非行センターとは、次のような活動をしています。

  • 〔1〕少年相談活動
  • 〔2〕街頭補導活動
  • 〔3〕継続補導、立直り支援等
  • 〔4〕広報啓発活動

など

スクールカウンセラーやボランティアを通して児童が非行に走るのをあらかじめ阻止したり、非行などをした児童の相談に乗って適切な社会生活を営めるように、指導しサポートしていくのが内容です。

中高生の非行防止教室も、同じようなあらかじめ非行の種を取り除き「やってはいけないこと」を啓蒙しています。

ただSNSなどについては何かの対策をとっているわけではないので、スマートフォンを児童がひとりずつ持っている時代では、現在の非行防止策の内容だとどこまで効果があるのか掴めないところでしょう。

まとめ

いじめや非行に共通して言えることは、家族にバレないように「隠している」ことで実態がつかめていないことが問題なのです。

自分の子供の変化を見逃さないように見守ってあげましょう。

どうしても実態がつかめない時は、専門家による調査も可能なのでお気軽にご相談ください

まず、現状について相談することから始めましょう。

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