2023年8月5日に日本大学アメリカンフットボール部に所属する学生が、生活する寮の自室に乾燥大麻を隠し持っていたことで逮捕されました。
これを受けて、日大アメフト部は2023年12月15日をもって廃部となることが決定しました。
学生寮は学生だけで生活を行なうため、外部からの目が入らない隙に人知れず違法行為が行なわれている可能性があります。
しかし、違法行為に加担するリスクは寮だけでなく、実家から遠く離れた場所で一人暮らしする学生には常につきまとうものです。
常に大人が目を光らせることができない場所で、学生の犯罪被害を回避するにはどうすればいいのでしょうか。
この記事では、日大アメフト部の薬物問題の背景を軸に、離れて暮らす学生の犯罪回避の方法を探偵目線で解説します。
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日本大のアメリカンフットボール部の部員が違法薬物を所持したとされる事件で、警視庁薬物銃器対策課は5日、覚醒剤取締法違反(所持)と大麻取締法違反(同)の疑いで、東京都中野区のアメフト部学生寮で暮らす3年生部員北畠成文容疑者(21)を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。逮捕容疑では、7月6日、覚醒剤を含有する錠剤片約0.198グラムと乾燥大麻0.019グラムを寮の自室で所持したとされる。
捜査関係者によると、北畠容疑者は部屋を数人で使っていた。覚醒剤と乾燥大麻は、北畠容疑者のベッドに備え付けられた鍵付きの収納箱から見つかったという。逮捕前の事情聴取に「自分のものだ」と説明しており、同課は個人で使用する目的だったとみている。部員逮捕を受け、日大は5日、アメフト部を無期限活動停止処分にしたと発表した。
(引用:日大アメフト部21歳学生を逮捕 覚醒剤と大麻所持疑い 空白の12日間にいったい何が…? 部は無期限活動停止:東京新聞 TOKYO Web)
学生が大麻使用などの犯罪に手を染める背景には何があるのでしょうか。
大人の目が入らない空間になると、学生たちだけの独自の価値観が形成されています。
そうして生まれたコミュニティの中では、犯罪行為が蔓延する可能性も考えられるでしょう。
日大アメフト部員が大麻に走ったと思われる背景事情を読み解いていきます。
部員逮捕後の調査によると、2022年11月にも日本大学側はアメフト部員の1人から「大麻を吸っている」という申告があったと明らかにしました。
会見では、部員の1人が昨年11月、大学側に「大麻とみられるものを吸った」と申告していたことも明らかにした。しかし、吸ったとされる時期から時間が経過して事実確認ができないとして、厳重注意処分にとどめたという。
(引用:日大理事長ら、隠蔽を否定 「大麻吸った」申告も―アメフト部員の薬物所持:時事ドットコム)
こうした証言から、日大アメフト部の中で大麻を吸う風習があったのではないかと推測できます。
寮生活では、学生たちが寝食を共にする中で、独自の文化が生まれることがあります。
その結果、下記のようなものが寮内で蔓延することもあるでしょう。
大人の目の届かない場所でこれらの行為が起きれば、被害を受ける学生がいることも想像に難くありません。
少しでも学生の身に変化が起きていないか、つぶさに目を光らせておく必要があります。
大麻は、薬物の中でも比較的手に入れやすいものと言われています。
また、売人も「大麻は依存性が少ないから大丈夫」という根拠のない言葉をかけて、リスクの少なさをアピールすることも。
しかし、大麻は覚せい剤などのより依存性の強い薬物への入り口となる「ゲートウェイドラッグ」の一つに数えられています。
今回逮捕された日大アメフト部員も、大麻購入時におまけとして覚せい剤を渡されたと供述しており、大麻をきっかけに覚せい剤を使用させようとする意図が見えます。
その後の調べで、北畠容疑者は「大麻は自分で購入した。覚醒剤の錠剤は、その時の『おまけ』としてもらった」と話していることが新たにわかった。
(引用:覚せい剤の錠剤は「大麻購入時に“おまけ”でもらった」 逮捕の日大アメフト部員が新供述 【日大薬物事件】|FNNプライムオンライン)
大麻を吸った人は、エスカレートして覚せい剤やコカイン、ヘロインといったより依存性の高い薬物に手を出し、薬物中毒になる可能性も。
近年蔓延する「大麻無害論」は幻想であると考えておきましょう。
今回薬物問題が騒がれた日大アメフト部は、2018年にも対外試合中の危険タックル行為で世間から大バッシングを受けました。
その記憶も残る中で薬物事件も発覚したために、廃部という結果になったといえます。
しかし、前科のある日大アメフト部だからこそ全国的なニュースとなりましたが、騒がれない中でも学生の薬物問題は度々起きています。
例えば、同時期に東京農業大学ボクシング部員3人が乾燥大麻を販売目的で所有していたとして逮捕されました。
東京農業大ボクシング部員による営利目的の大麻所持事件で、警視庁は10日、新たに同大3年で同部員の岩渕大輔容疑者(21)(青森市中佃)を大麻取締法違反(営利目的共同所持)容疑で逮捕したと発表した。
事件では既に1年生と2年生の部員1人ずつが逮捕されており、逮捕は3人目。警視庁は部内で大麻への関与がどのように広がったか捜査している。(引用:大麻所持の東農大ボクシング部、3人目逮捕…「大麻リキッド」とみられるもの押収 : 読売新聞)
他にも、同志社大学の学生が大麻所持により逮捕されることもありました。
京都府警伏見署は11日、大麻取締法違反(共同所持)の疑いで、京都府京田辺市、同志社大学4年の男子学生(22)と、京都市右京区、建設作業員の男(23)を逮捕した。
2人の逮捕容疑は、共謀し昨年2月11日午前6時25分ごろ、京都市伏見区の路上で、液体の大麻2・3グラムを所持した疑い。男子学生は「男から電子たばこみたいなものを渡されて持っていた」と話し、男は「分かりません」と容疑を否認している。(引用:同志社大学生ら大麻所持疑いで逮捕 事故起こし、大麻隠す様子を拘置所の防犯カメラが撮影|社会|地域のニュース|京都新聞)
このように、学生が関係する薬物事件は度々ニュースとなりますが、報じられるまでもない薬物事件も数多く発生しています。
事件を起こさないためには、より一層の監視強化が必要でしょう。
学生の違法行為の影響は、本人の責任だけにとどまりません。
周囲を巻き込んでしまう可能性も十分に考えられるため、リスクへの対処を行なう必要があります。
学生が違法行為することで考えられるリスクを紹介します。
違法行為を少しでも行なってしまえば、そこから内容がどんどんエスカレートする可能性が考えられます。
上述した大麻から覚せい剤やヘロインへの移行といった、より依存性の高い薬物に手を出すこともエスカレートの一例です。
違法行為の規模が大きくなればなるほど、科せられる刑罰も重くなり、将来に悪影響を及ぼします。
そうならないように、未然防止できる体制の構築が必要です。
犯罪歴があれば前科付きとなってしまい、その後の就職活動や結婚といった場面で悪影響が出ます。
どれだけ働きたい会社であっても、犯罪歴を理由に面接に落とされても文句は言えません。
結婚についても同様で、犯罪歴によって結婚を反対されても、お相手のご両親が安全を考えるのは自然な思考です。
このように犯罪を犯してしまえば、後々ずっと「過去に犯罪をした人」というレッテルがついて回ることになります。
犯罪歴によって影響を受けるのは、犯罪を犯した本人だけではありません。
その家族や通う学校、所属団体も好機の目にさらされ、悪い意味での注目を浴びるようになります。
周囲から白い目で見られたり、野次馬に追いかけられたり…。
日大アメフト部のように、活動休止によって他の無関係な人たちの健全な活動を妨害してしまうこともあるでしょう。
中にはいたたまれなくなり、転居や退職を余儀なくされることも。
違法行為は当事者だけでなく周囲の人間にも悪影響があるため、周囲からも違法行為をさせないためのアプローチが重要です。
この問題は、生徒の健康と安全を保護するために重大な課題です。
私たちの事務所では、学生に関するこのような調査を何度か行い、問題の解決に成功しています。
重要なのは、生徒(子ども)の異常な様子にすぐに気づくことです。
早期発見が問題解決へのカギとなります。
大麻に依存する学生の行動パターンにはいくつかの兆候があります。
以下は一般的なサインとなることが多いですが、個人差があるため、必ずしも全てのケースに当てはまるわけではありません。
変化する学業成績
成績が急に下がることがあります。集中力の低下や興味喪失が原因となることが多いです。
異常な眠気や食欲
大麻は眠気や食欲の増加を引き起こすことがあるため、そのような変化が見られることがあります。
友人の変化
使用している友人との交流が増え、以前の友人との交流が減少することがある場合があります。
金銭の問題
お金を急に必要とする、または財布からお金がなくなることがあります。大麻の購入に必要なためです。
気分の変動
極端な気分の変動やイライラすることが増えることがあります。大麻使用後の目の充血は典型的なサインです。
これらのサインは、必ずしも大麻使用を意味するものではありませんが、何らかの問題が潜んでいる可能性を示す警告信号となることが多いです。
適切な対応とサポートが求められる状況であることが多いため、専門家への相談を検討するとよいでしょう。
まず、現状について相談することから始めましょう。
現在お持ちのお悩み事、被害の状況、対策依頼に関する質問や要望などのご相談が可能です。
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