ストーカー・つきまとい行為による被害は、基本的に既に関わりのある相手から受ける場合が大半です。
しかし、時には知らない人からのつきまとい被害も報告されています。
接点も何もない相手に対してつきまといするのは、一体どのような思考に基づくのでしょうか。
ストーカー・つきまとい犯の考えを理解することで、入念な対策を打つことが可能です。
この記事では、知らない人からのつきまといに関して必要な知識や、受けた際の対策方法を紹介します。
また、当事務所が過去に相談を受けた事例も紹介しますので、ぜひ犯罪対策にお役立てください。
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知らない人からのつきまとい被害が確かに存在するとはいえ、その実情は一体どうなっているのでしょうか。
都会・地方を問わず、知らない人からつきまとい被害を受ける可能性は一定数存在しています。
加害者の傾向を理解しておくことで、適切な対策が可能になりますので見ていきましょう。
警察庁の統計によると、令和4年(2022年)のストーカー・つきまとい事案の相談件数は19,131件でした。
その内、面識のない人および関係が不明な人による被害が約18.6%にも上り、ストーカー・つきまとい加害者の約2割が知らない人であるとわかります。
言い換えれば、ストーカー・つきまとい加害者の5人に1人は知らない人に犯行を加えているということ。
自分では気付いていないだけで、既にストーカー・つきまとい被害が始まっていることだって考えられるでしょう。
なぜ知らない人へのストーカー・つきまとい行為を実行できるのでしょうか。
知人相手へのストーカー・つきまといだと、相手にも顔が割れているため簡単にバレてしまうリスクが存在します。
しかし知らない人には顔も含めた自分のあらゆる情報が認知されていないため、素性がバレる心配がありません。
そのため、ストーカー・つきまとい行為の持つリスクが薄れることで犯行のハードルが下がって実行しやすくなります。
もし犯行に気付かれたとしても、そのターゲットを追うのを止めて別の人に狙いを切り替えれば済む話です。
知らない人へのストーカー・つきまとい行為には、このような卑怯・卑劣な狙いが存在しています。
人口の多い都市部に行けば行くほど知らない人の数も増えるため、知らない人を狙ったストーカー・つきまとい犯の割合も増えると思う方も多いでしょう。
しかし、東京都の過去5年間の統計では、知らない人からのストーカー・つきまとい被害の割合は1割以下と全国平均よりも低い数字です。
それに対して、長崎県の令和4年の統計では知らない人によるストーカー・つきまとい被害の割合は2割に達しました。
母数の違いはあれど、人口の多さにかかわらず各地で知らない人からのつきまとい被害は存在するといえます。
知らない人にストーカー・つきまといするのは、一体どのような理由からなのでしょうか。
基本的には個人的な感情によるものですが、その中でも種類がいくつか分かれます。
一目ぼれのようにたまたま見かけた人に魅力を感じ、その好意のままにつきまといを行なったというケースがあります。
始まりは純粋な好意であっても、そこから自宅の特定のために尾行したりするとつきまといになってしまいます。
確かに一目ぼれだと同じ相手にもう一度会えるかもわからないので、手がかりを掴むためにあえてつきまといをするのかもしれません。
しかし、それで相手が不安を感じるとストーカー・つきまといになるため、適切な距離感は守ることが重要です。
同じような理由として、相手に告白できるタイミングを伺うためにつきまといしていることも考えられます。
この場合は加害者は以前からターゲットの存在を認知しており、時間が経ったことでより具体的な行動に出てきたといえるでしょう。
ですが、いきなり告白されてOKする人はかなりまれです。
その瞬間初めて存在を認知した人からの告白ですので、好意的な返事をするだけの材料がありません。
告白するなら、まずは関係性の構築から進めるべきでしょう。
誰かにつきまとうことを、まるでゲーム感覚のように楽しむ人も中にはいます。
この場合、固定のターゲットは設定せずに複数のターゲットを狙うことも考えられます。
そのため、一人にしつこくつきまといを行なうことは少ないです。
バレるかバレないかのスリルを楽しみたいため、それ以上の欲求はないと思われます。
とはいえ、被害者にとっては不安の種であることは事実です。
自分の存在をターゲットに知ってもらいたいがために、つきまとい行為に走る人も存在します。
このタイプは後を追いかけるだけでなく、手紙や贈り物などで自分への興味を引こうと色々な策を練ります。
しかし、知らない人からの手紙や贈り物というだけで警戒する人の方が多いです。
時には関心を集めるために突飛な行動に出ることもあるので、警戒はしておきましょう。
ストーカー・つきまとい行為を受けてターゲットが嫌がっている様子を見たいと思っている人も存在します。
知らない人が自分に対して起こす行動は、誰だって警戒するものです。
その警戒心をより逆なでして、拒絶や嫌悪の感情をターゲットが表現するのを見たいという思考が存在します。
こうした加虐心の根底にあるのは、自分より弱いものをいじめたいというある種コンプレックスのような感情です。
普段の生活でうまくいってないような人が、相手に嫌気を感じさせるストーカー・つきまとい行為に走ります。
昔や今現在の好きな人もしくは嫌いな人に似ている人にストーカー・つきまとい行為を働く人もいます。
これは単純な興味本位という理由もあるでしょうが、思い浮かべた相手への執着心がつきまとい行為を働かせるのでしょう。
好きな人ならその面影を重ねて追いかけてしまい、嫌いな人なら恨みを晴らすために動きます。
いずれにせよ、勝手に面影を重ねられた方からすればたまったものではありません。
知らない人にストーカー・つきまとい行為を働く人は、実は相手を選んでいます。
ストーカー・つきまとい行為のターゲットにされやすい人には、特徴があるのをご存知でしょうか。
どんな人が狙われやすいのかご紹介していきます。
地味めな服装をしていると、ストーカー・つきまとい犯に狙われやすいといわれています。
なぜならストーカー・つきまとい犯は、自分より弱そうで抵抗しなさそうな人をターゲットに定める傾向があるからです。
知らない人の内面的特徴を判断するには外見を見る必要があり、そうなると地味めな服装をしているとターゲットにされやすいでしょう。
雰囲気も優しそうな感じがあると、ストーカー・つきまとい犯に狙われやすいです。
これも自分がより優位に立つために弱そうな相手を選ぶ一環で、雰囲気が柔らかで優しそうな人を選択するようです。
ストーカー・つきまとい犯の持つ劣等感が垣間見えるとも言えるでしょう。
ぱっと見で自信がなさそうに見える人も、ターゲットに選ばれる可能性があります。
特にこのような特徴があると、外から見ると自信なさげに見えてしまいます。
もし上記の点を自覚していたり、誰かに指摘されたことがあるなら改善することでターゲットになる可能性は減るでしょう。
頼みごとに気軽に応じてくれそうな人も、ストーカー・つきまとい犯に狙われやすいです。
こういったタイプの人は、少しでも圧をかければ言うことを聞かせられると思われてしまいます。
この傾向があると自覚している人は、時には断ることも必要だと覚えておきましょう。
遠慮がちな性格だと、弱い相手を求めるストーカー・つきまとい犯に狙われる隙を与えてしまいます。
もしストーカー・つきまとい行為がエスカレートしても、それを遠ざけずに遠慮だけしていても一向に状況は改善しません。
時には毅然と自分の意思を通すことを念頭に置いて行動すれば、弱みに付け入る人も寄せ付けなくなるでしょう。
当事務所にも、以前知らない人からつきまとい被害を受けたという相談が寄せられました。
その際の対応をご紹介しますので、ご自身の対策にお役立てください。
ご依頼者様: | 20代/女性 |
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ご依頼内容: | ストーカー・つきまとい調査 |
ご依頼理由: |
最寄り駅から家まで帰る道の途中で、いつも後ろに同じ男の人がいるのに気付きました。 3日連続で続いたので、たまたま帰り道が同じなのかもと思いました。 でもスーパーで買い物してからも付いてきてたりしてたので、完全に最寄り駅から私を追いかけてきてるなとわかりました。 男の人が追いかけてきてると気付いてから、思い切って後ろを振り向いてみたらその男は近くの路地に入っていってその日は追いかけて来なくなりました。 でもその数日後に、前よりも遠いところから追いかけてくるようになったので、曲がり角に入った瞬間に走って何とか撒きました。 一応家の場所はまだ完全にバレてないと思いますけど、怪しいし怖いので調査をお願いしたいです。 |
ご依頼者様からのご相談を受けて打ち合わせの上、最寄り駅からご自宅までの帰り道に同行させていただきました。
ご依頼者様の後方から尾行させていただいたところ、その更に後ろを歩く男性の姿を確認。
立ち止まって男性を先に行かせる前後で、対象の男性の姿を写真に収めました。
翌々日にも同様の調査を行なった際に同じ男性がいることを確認したため、写真撮影の上で調査を終了。
対象の男性につきまとい目的の疑いありと判断し、報告書を提出した上でご相談者様に警察への相談を打診しました。
もし知らない人からのストーカー・つきまとい被害を受けた場合、どのような対策を取ればいいのでしょうか。
被害を予防する方法から、被害を受けてからの対応方法まで紹介していきます。
上述のように、つきまとい加害者は自分の意思に従いそうな人を選んで犯行を行なっています。
その取捨選択は、基本的に見た目の印象によることがほとんどです。
そうなれば、見た目を変えて犯人のターゲットに入らないようにする対策が有効になります。
犯人の意思を拒絶するような気の強い人だと印象付ける服装にしてみましょう。
具体的には、このような服装が有効です。
もちろん服装には好みがありますし、つきまとい犯のために自分の服装を変えるのもおっくうに感じる人もいるでしょう。
しかし、子持ち女性の中では服装や髪色を派手にすることがトラブル対策の一つとして有効な方法となっています。
被害を未然に防ぐために、検討の余地はあるかと思われます。
加害者の存在が明らかなら、その加害者がどのような特徴を持っているのか情報を集めることが身元特定に有効です。
怪しい動きをする人物に向き合うことには恐怖を感じる方も多いでしょう。
しかし、少しでも多くの特徴を掴んでおくことで、いち早い対策が実現できるのです。
少しでも良いので、犯人の姿を見たらこのような情報を掴んでおきましょう。
被害内容を記録しておくだけで、証拠になることを知らない方は意外と多いです。
日にちを記載した上で、何時にどのような行為を受けたかを日記帳などに記載しておきましょう。
後々になって記憶を掘り返しても、詳細な内容は記録できません。
出来る限りその日の内に記録しておくことで、克明な被害状況を記録できます。
知らない人からのつきまとい被害の証拠集めに苦労している場合は、探偵など証拠集めの専門家に依頼してみましょう。
探偵は、ストーカー規制法の対象になっている尾行・張り込み・聞き込みを合法的に行なうことが可能です。
そのため、ご依頼者様の身の安全を守りながら、被害の瞬間を押さえて証拠を確保します。
また、調査の結果をまとめた報告書は、裁判でも証拠として使用可能です。
なかなか対処の難しい知らない人からのつきまとい被害ですが、まずは探偵による証拠集めから対策を始めてみましょう。
ご相談は24時間365日受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。
まず、現状について相談することから始めましょう。
現在お持ちのお悩み事、被害の状況、対策依頼に関する質問や要望などのご相談が可能です。
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