
警察庁が2025年6月5日に発表した統計により、ストーカー被害の深刻な実態が明らかになりました。
ストーカー規制法に基づく「禁止命令」は2,415件と過去最多を記録し、前年比23.0%の大幅な増加を記録しました。
特に注目すべき点は、切迫性が高いとして加害者からの聴聞を経ずに発出される「緊急禁止命令」が1,466件と、前年比24.3%増で過去最多となったことです。
これは被害者の生命や身体に危険が差し迫った事案が、急増していることを示しています。
この記事では、多くのストーカー対策を実施してきた探偵が、具体的なストーカー対策について解説します。
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去年、全国の警察に寄せられたストーカー被害の相談や通報は1万9000件余りにのぼり、つきまといなどを禁じる「禁止命令」はおよそ2400件と、これまでで最も多くなったことが警察庁のまとめでわかりました。
荷物に取り付ける「紛失防止タグ」を使って、居場所を把握されたという相談も増えているということで、警察庁は法整備も含め対策を検討することにしています。
警察庁によりますと、去年1年間に全国の警察に寄せられたストーカー被害の相談や通報は1万9567件と、引き続き多くなっていて、ストーカー規制法に基づき、つきまといなどの行為を禁止する「禁止命令」は2415件と、これまでで最も多くなりました。
引用元:去年ストーカーの「禁止命令」約2400件 過去最多に 警察庁(2025年6月5日)

2024年の統計で最も懸念すべき新たな傾向は、Apple社のAir Tagなどの紛失防止タグを悪用したストーカー行為の相談が370件に達したことです。
紛失防止タグは本来、財布や鍵などの紛失を防ぐために開発されたものですが、ストーカーによって悪用されるケースが急激に増加しています。
Air Tagは直径約31mm、厚さ約8mmと極めて小型で、バッグや車両に仕込まれても発見が困難です。
GPS機能により高精度な位置追跡が可能で、またバッテリー寿命が約1年と長期間の監視ができます。
さらに数千円で購入でき、特別な技術や知識を必要としないため、誰でも容易に悪用することが可能です。
具体的な手口は以下のとおりです
現行のストーカー規制法では、2021年8月の改正によりGPS機器を使った位置情報の無承諾取得が規制対象となりましたが、Air Tagなどの紛失防止タグを使った追跡行為については、法的な規制が追いついていないのが実情です。

位置情報追跡デバイスの悪用に加えて、スマートフォンアプリを使った追跡も深刻化しています。
位置情報共有アプリを無断でインストールしたり、既存のアプリの設定を勝手に変更したりすることで、被害者のリアルタイムの位置情報が継続的に加害者に送信される事態が発生しています。
具体的な手口は以下のとおりです。
このように、デジタル技術を駆使した新しい形のストーカー行為が横行しています。

デジタル時代のストーカー被害から身を守るためには、従来の対策に加えて新しい視点での防衛策が必要です。
まず、定期的な車両点検で見覚えのない小型機器が取り付けられていないかを確認することです。
車体の下部、前かごの裏、サドルの下など、普段は目に入らない場所を重点的にチェックする必要があります。
所持品についても同様の注意が必要で、バッグや衣類に不審な機器が仕込まれていないかを定期的に確認し、荷物を入れっぱなしにせず、何が入っているかを常に把握しておくことが重要です。
スマートフォンについては、位置情報サービスの設定を見直し、知らないアプリがインストールされていないかをチェック。
不要なアプリの位置情報機能はオフにしておく必要があります。
プライバシー保護の観点では、SNSの位置情報公開設定を制限し、投稿内容から居場所が特定されないよう注意を払いましょう。
住所や勤務先などの個人情報の公開は最小限に抑え、強固なパスワードの設定と定期的な変更によるセキュリティ対策の強化も欠かせません。
早期発見のためには、定期的に行動パターンを変更し、信頼できる人に状況を共有、不審な出来事や接触があった場合は必ず記録を残しましょう。
現在のストーカー規制法では、紛失防止タグを使った追跡行為について明確な規制がないのが実情です。
警察庁は「タグを悪用して取り付け、位置情報を把握する行為について法整備も含め対策を検討する」と表明しており、今後の法改正への期待が高まっています。
技術的対策においては、Apple社がAir Tagのストーカー対策として不審な追跡の検知機能を強化し、Android端末でもAir Tagを検知できるアプリを提供するなど、メーカー側での対策も進んでいます。

禁止命令を受けた加害者への治療働きかけは3,271人に対して実施されましたが、実際に治療を受けたのはわずか5.6%の184人にとどまったことです。
90.3%にあたる2,954人が受診を拒否しており、加害者の更生と再犯防止に向けた抜本的な対策が急務となっています。
この状況は、禁止命令や法的措置だけでは根本的な解決に至らないことを示しています。
加害者の心理的要因に対するアプローチ、強制的な治療プログラムの導入、社会復帰支援の充実など、多角的な取り組みが必要です。

ストーカー被害の増加と手口の巧妙化は、デジタル社会の負の側面を浮き彫りにしています。
特にAir Tagなどの新しい技術を悪用した事案の急増は、既存の法制度や対策の見直しを急務としています。
ストーカー行為に及ぶ背景は、複雑な心理的要因が絡み合っているケースがほとんどです。
恋愛感情のもつれ、自己肯定感の欠如、過去のトラウマ……彼らは決して「悪意のある犯罪者」という一言で片付けられる存在ではありません。
もちろん、彼らの行為は決して許されるものではありませんが、根本的な原因を特定し対処しなければ、再犯を防ぐことは難しいでしょう。
ストーカー対策に重要なことは下記の点です。
現在、ストーカーでお悩みの方は早急にご連絡ください。
ストーカー対応に経験のある調査員が対応します。
※docomo・au・softbankなどの携帯電話アドレスはドメイン指定設定により毎月10件以上の「送信エラー」が起こっているため、 フリーメール(GmailやYahoo!mail)の利用をおすすめします。しばらく経っても返信が来ない方はお電話にてご確認くださいませ。

監修者・執筆者 / 山内
1977年生まれ。趣味は筋トレで現在でも現場に出るほど負けん気が強いタイプ。 得意なジャンルは、嫌がらせやストーカーの撃退や対人トラブル。 監修者・執筆者一覧へ
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