ネット上の嫌がらせは、誹謗中傷・デマの拡散・なりすまし・晒し(個人情報の暴露)など形が多様で、被害者に強い不安やストレスを与える深刻なトラブルです。
本記事では、ネットでの嫌がらせがどの法律に触れ得るのか、そして刑事(被害届・捜査)と民事(損害賠償)で取り得る対応を、要点を絞って整理します。
「何から始めればよいか」「どこに相談すべきか」が見えるよう、代表例と注意点もあわせて解説します。
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ネットを使った嫌がらせは、投稿が残りやすく、短時間で拡散しやすい点が特徴です。たとえ相手が匿名でも、被害者側は日常生活や仕事に影響が出るほど追い詰められることがあります。
代表例としては、誹謗中傷や虚偽情報の流布、なりすまし、画像・動画の無断掲載、個人情報の晒し、執拗なDM送信などが挙げられます。これらは内容や状況によって、名誉毀損・侮辱・脅迫・業務妨害・プライバシー侵害などの問題に発展する可能性があります。
重要なのは、感情的に反論を重ねるよりも、証拠を保全し、相談先(警察・弁護士等)に繋げられる状態を整えることです。具体的な対応手順や注意点は、次章以降で整理します。

ネット上の嫌がらせは、投稿・コメントだけでなく、DM(メッセージ)や画像の拡散など、手段が多岐にわたります。
特に被害が大きくなりやすい代表例を、整理してご紹介します。
これらは一例ですが、共通して言えるのは「証拠が残りやすい一方、消されると追いにくくなる」という点です。
被害が疑われる場合は、投稿URL・スクリーンショット・日時・アカウント情報などを保全し、必要に応じて専門家へ相談できる状態を整えることが重要です。
ネット上の嫌がらせは、内容や拡散状況によって刑事事件(罰則)と民事事件(損害賠償)の両面で責任が問われる可能性があります。
重要なのは「どの法律に当たり得るのか」と「証拠をどう残すか」です。
ネット投稿は「言った・書いた」だけでも成立し得る罪があり、被害結果が大きくなくても捜査対象になることがあります。
近年は刑法改正により、刑罰の呼び方が「懲役・禁錮」から「拘禁刑」へ整理されています(表記が異なる記事が混在しやすい点に注意してください)。
名誉毀損罪(刑法230条)
事実を挙げて社会的評価を下げる投稿など。法定刑は3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金。
侮辱罪(刑法231条)
事実を示さず、人格を貶める投稿(罵倒・嘲笑など)。法定刑は1年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金。 {index=3}
脅迫罪(刑法222条)
「殺す」「家に火をつける」「ネットでばらまく」など、害を加える告知。法定刑は2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金(親族への害悪告知も同様)。
信用毀損・業務妨害(刑法233条)
虚偽の風説や偽計で信用を落とす・業務を妨害する投稿。法定刑は3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金。
リベンジポルノ(リベンジポルノ被害防止法)
私事性的画像を特定可能な形で公表・拡散した場合など。公表罪は3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が目安とされています(条文構成により類型あり)。
上記は代表例です。投稿の文面・対象者の特定性・拡散状況によっては、別の罪が問題になることもあります。
誹謗中傷やプライバシー侵害が民法上の「不法行為」に当たる場合、加害者に対して損害賠償(慰謝料等)を請求できる可能性があります。
実務では、慰謝料に加え、発信者情報開示に要した費用(弁護士費用等)が争点になることがあります。
請求の成否は、概ね「誰が書いたか(特定)」「どの投稿か(保存)」「権利侵害が説明できるか」で決まります。
逆に、加害者が特定できない・証拠が残っていない状態では、刑事でも民事でも前に進みにくくなります。
ネット嫌がらせは「消す」だけでは終わらず、別アカウント・別媒体へ移るケースもあります。
だからこそ、証拠→特定→法的手続き→再発防止を一連で設計することが現実的です。
ネット上の嫌がらせや誹謗中傷は、突発的に見えても、背景には一定の「起きやすい構造」があります。
その構造を理解したうえで、被害を広げないための行動を先に整えることが重要です。
加害側の動機として多いのが、「歪んだ正義感」です。
「間違った人や企業は徹底的に罰せられるべき」「社会のために叩くのは正しい」といった思い込みが、
攻撃を正当化するスイッチになります。
さらにネットでは、同じ考えの人が短時間で集まり、集団意識が働きます。
「みんなが言っているから」「自分ひとりなら問題にならない」という空気が生まれると、
被害者に対する罪悪感が薄れ、過激な言葉や誤情報の拡散が起きやすくなります。
こうして誤解→拡散→攻撃の正当化→さらに拡散という悪循環に入ると、
内容が事実と違っていても修正されにくく、被害が長期化しやすいのが特徴です。
対処の基本は、感情で殴り返すのではなく、被害を増やさない動きを優先することです。
特に拡散が始まっている局面では、反論や長文の応酬が相手の目的(注目・燃料)になりやすいため注意が必要です。
冷静さを保ち、相手に反応しない
怒りや不安は自然な反応ですが、返信・反論・晒し返しは状況を悪化させることがあります。
まずは「反応しない」を徹底し、次の行動(証拠化・削除対応)へ進みます。
証拠を残す(消える前に確保)
投稿は削除・改変されることがあります。スクリーンショットに加えて、URL、投稿日時、アカウント情報、
スレッド全体の流れが分かる形で保存しておくと後の手続きに役立ちます。
ブロック・通報・削除申立てを検討する
プラットフォームの通報機能や削除申立ては、拡散前ほど効果が出やすい傾向があります。
ただし、先に証拠を確保してから対応するのが安全です。
公開範囲・個人情報の露出を見直す
友達リスト、位置情報、勤務先、家族情報など、特定につながる要素は最小化します。
鍵アカウント化や投稿の整理も、二次被害の予防になります。
「生活の安全」と「法的対応」を切り分けて進める
身の危険を感じる脅しや執拗な接触がある場合は、まず安全確保を優先します。
そのうえで、証拠の整理、相談先の選定(警察・弁護士等)を進めると判断がブレにくくなります。
ネット上の嫌がらせは、放置するとエスカレートする一方、下手に反応すると燃え広がることがあります。
「反応しない」「証拠を残す」「削除と特定を進める」を軸に、早めに体制を整えることが現実的です。
Q
ネット上の嫌がらせには、どんな行為が含まれますか?
A
典型例は「誹謗中傷」「デマの拡散」「個人情報の晒し」「なりすまし」「脅し(脅迫)」「つきまとい的な接触」です。
投稿やDM、掲示板への書き込みなど形はさまざまですが、特定の人を狙って精神的苦痛や社会的ダメージを与える行為は、法的な問題に発展する可能性があります。
Q
ネットで嫌がらせを受けたら、最初に何をすべきですか?
A
最優先は「反応しない」と「証拠を消える前に確保する」ことです。
スクリーンショットだけでなく、URL、投稿日時、アカウント名、投稿の前後関係(スレッド全体)が分かる形で保存しておくと、削除依頼や開示請求などの手続きで有利になります。
Q
ネット上の書き込みでも、刑事罰の対象になりますか?
A
内容次第で刑事事件として扱われることがあります。
たとえば名誉毀損・侮辱・脅迫・信用毀損/業務妨害などは、投稿やコメントでも成立し得ます。
「どの罪名に当たるか」は文言だけでなく、相手が特定できるか、拡散状況、経緯なども踏まえて判断されます。
Q
削除やブロックだけで解決しない場合、次の手段は何ですか?
A
「削除対応」と並行して「発信者の特定(開示)」を検討します。
相手の氏名・住所が分からないと、損害賠償請求や差止めの手続きが進めにくいのが実務です。
被害の程度が大きい場合は、警察相談(#9110等)や弁護士への相談を早めに行い、手続きの優先順位を整理することが重要です。
Q
被害を広げないために、日常でできる予防策はありますか?
A
ポイントは「特定につながる情報を減らす」ことです。
位置情報、勤務先、家族構成、行動パターン、交友関係などは、組み合わせで個人特定に直結します。
公開範囲の見直し、鍵アカウント化、過去投稿の整理、怪しいDMやリンクに触れない運用で、二次被害のリスクを下げられます。
ネット上の嫌がらせは、匿名性を背景に誹謗中傷・デマ拡散・脅迫・プライバシー侵害などへ広がりやすく、放置すると拡散と二次被害で精神的負担が増していきます。
ただし、投稿内容によっては名誉毀損罪・侮辱罪・脅迫罪・業務妨害罪などが成立し得て、民事では不法行為として損害賠償の対象になる可能性もあります。
初動で大切なのは、感情的に反応せず、「消す(削除申立て)」「残す(証拠化)」「切り分ける(安全確保と法的対応)」を同時並行で進めることです。
投稿は削除・改変されるため、スクリーンショットだけでなくURL、投稿日時、アカウント情報、前後の文脈が分かる形で保存しておくと手続きが安定します。
行動チェック(最短ルート)
「どこまでが違法か」「何を証拠として残すべきか」で迷った段階で、早めに相談先を確保しておくと判断がブレにくくなります。
被害を最小化するためにも、状況整理と証拠化から着実に進めましょう。
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